18. ポートフォリオサービス比較 各社の提供するサービスの違い2018.08.09

18. eポートフォリオ比較 各社の提供するサービスの違い

eポートフォリオの新しいサービスや機能などのプレスリリースが多くみられるようになり、2017年、2018年と、“教育ITソリューションEXPO(EDIX)”(主催:リード エグジビション ジャパン株式会社)でも、コーナーが充実してきている。

教務サイドからの必要性ではなく、授業や研究室でのプロジェクトなど、教育の場でeポートフォリオを利用したいという希望もあり、企業が提供する商用サービスだけではなく、非営利団体が提供するもの、オープンソースとして公開されるなど、選び方も一つではない。

いくつかの代表的なサービスを紹介しておこう。

クラウド型ポートフォリオ

現在、商用サービスとしてはクラウド型eポートフォリオが一般的であり、各社ともに機能の充実や使い勝手の良さなどを図っている。導入を検討する教育機関の増加につれて、eポートフォリオとは何か、どのように使うのか、導入効果は何かといった質問も多くなっている。

・Pholly
Mogic株式会社開発のeポートフォリオサービスで、授業の現場ニーズに応えた「クラウド型かんたん授業支援システム」であり、ユーザーが直感的に分かる操作性を持ち、スマホ・タブレット利用に優れ、人数の多少を問わず使いやすい。また、アプリ版も用意されている。
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・manaba
株式会社朝日ネットが提供するeポートフォリオサービスで、大学をはじめとして導入事例も多く、評価も安定している。オールインワンで利用できる機能構成が充実しており、PC操作が不得意でも使いやすい。

・Classiポートフォリオ
Classi株式会社が提供するeポートフォリオサービスは、児童や生徒が「学びを振り返ることで、学びを深め、学びの記録を残す」を目的に、小中学校、高校、専門学校までを対象とする。学校の種類に合わせた機能も提供。

・iWebfolio
欧米諸国で高いシェアを持つNuventive社のサービス。eラーニングの延長線上として捉えられており、大学や企業という組織の枠に関係なく個人の生涯にわたる学習履歴を蓄積可能。

Watermark社やWix.com社のePortfolio作成サービスは、アメリカの大学で多く利用されており、学生個人個人が自分のウェブサイトを作る感覚で使っている。

今後の発達が期待されるオープンソース型

システムがオープンソースとして公開されているため、日本でも海外でも、それぞれの教育機関が改良やカスタマイズをして利用されているeポートフォリオがある。無料で利用可能であり、すでに導入している、または導入を検討する教育機関もある。

その代表の一つがMaharaで、学生にとっても操作が分かりやすく、システム管理にも問題が少ないと言われている。同じく、無料で改変可能なSakai/OSPは、学習成果を考えた授業運営にとって優れた部分もあるが、Maharaに比べ利用のハードルが高いとされる。また、どちらも実際に導入するための作りこみが可能な人材が、教育機関内部に必要である点が指摘される。

各大学で実験的に開発、運用されているサービス

日本でも欧米でも、各大学が大学としてeポートフォリオを研究し、実験的に独自のシステムを開発、学内で利用している例もある。金沢工業大学、九州工業大学、日本社会事業大学など、各大学の特性を考えた内部システムを利用している。また、最近では、学内のプロジェクトや学部、研究室単位での実験的なeポートフォリオ利用の報告も見られている。

eポートフォリオを選ぶポイントは、商用を選ぶか、オープンソースを選びカスタマイズするか、独自開発を考えるか、誰が何にeポートフォリオを利用するかはもちろんのこと、導入の難易度、管理する内部人材を含め考えることが大切だ。現在、入手できるシステムを比較し、初期費用、ランニングコスト、メンテナンスなどの体制など、自校で継続使用が可能なシステムを選びたい

この記事のまとめ

日本では、大学入試改革に対応するという目的から、中高段階でのeポートフォリオに注目が集まっている。また、アメリカでは大学において、在学中の学びを就職さらには就職後に活かすために、学生個人個人が継続して使えるeポートフォリオが増えている。eポートフォリオは、必ずしも全学での導入が必須ではなく、学部特性に合わせて、研究室で、プロジェクトとしてなど、利用目的や人数も多様であり、何に使いたいか、そしてどのようなeポートフォリオが適切かを考える必要がある。

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